人間らしさを見つめる、
これからのクリエイティブ。

選びきれないほどのモノや情報であふれたいま、私たちに本当に必要なものとは?
人の気持ちや心地よさ、人間らしい感覚に立ち返ったクリエイションを行う、20組を紹介する。

人間らしさを見つめる、
これからのクリエイティブ。

選びきれないほどのモノや情報であふれたいま、私たちに本当に必要なものとは?
人の気持ちや心地よさ、人間らしい感覚に立ち返ったクリエイションを行う、20組を紹介する。

Creator

2020.02.21

人の気持ちに寄り添いながら、住空間を演出。

坂田 夏水NATSUMI SAKATA

空間デザイナー

1980年、福岡県生まれ。武蔵野美術大学建築学科卒業。建築事務所、工務店、不動産会社勤務を経て、2008年、建築デザイン会社「夏水組」を設立。中古物件のリノベーションや物販店の内装デザイン、商品の企画開発を手がける。16年、代官山にインテリアショップ「Decor Interior Tokyo」をオープン。

中古物件のリノベーションを中心に、住空間を演出する坂田夏水さん。手がける部屋のスタイルは、モダン、アーバン、ガーリーなど幅広く、そこに住むことを想像するだけでワクワクしてくるようなものばかり。古いものの味を生かしながら、新しい命を吹き込む坂田さんのアイデアやテクニックは多くの女性の関心を集め、空間づくりのプロとして注目されている。「誰かの要望をどうかたちにするかとか、そこにあるものをどう活用するかを考えることが好き。

だから私の手がける空間は、中古物件の再生が多いんです。自分が思い描く空間をゼロから実現させるというよりも、たとえば海外のアパートの一室のような内装であったり、映画のワンシーンに登場しそうな雰囲気であったり……誰かが『憧れているもの』を、『こういう材料を使えばできますよ』と提案しながら形づくっていくのが私のスタイルです」近年では建築やインテリアの業界でも、機械やAIでまかなえる部分が増えてきたと話す一方で、「色や柄など、お客様とのコミュニケーションの中で感じ取った『その人の最適』を、空間デザイナーとしての気持ちと一緒に伝えていきたい」と人間味のある提案にこだわりをもつ。

店内にはオリジナルの珪藻土、漆喰が並ぶ。「パリ」をイメージして調色された水性塗料も。

その時々の生活に合わせて、
住まいにも変化を。

リノベーションを手がけた物件の依頼者から、数年後に「子どもが生まれたので間取りや内装を見直したい」など、二度三度と相談を受けることも多いという坂田さん。「ライフステージによっても、その人の『最適』のかたちは変化します。節目のタイミングで再びお会いして、新たな提案ができるのも、この仕事の醍醐味ですね」さらに「要望を叶える空間づくり」を掲げる一方で、「すべてお任せではなく、提案した素材をどう組み合わせるのかはお客様本人にやってもらいたい」と話す。

「自身の決断によって出来上がった部屋は、経験値として残りますし、『次はどうしようかな』と考えるきっかけになるはずです」一気にすべてを変えるのが難しいなら、今回はリビング、次はキッチンというように、少しずつ住まいを理想のかたちに変えていくのもリノベーションのひとつの方法。ファッションを楽しむように気軽に空間づくりを楽しんでほしい、と笑顔を見せた。

国内外で買い付けた雑貨がところ狭しと並び、時間を忘れて見入ってしまう。他店では見られない色や柄の壁紙や、一点物のインテリアも。

タイル産地の岐阜県多治見市でつくられる夏水組オリジナルのタイル。貼っても飾ってもかわいく、サイズ、柄も豊富。